主文
1被告株式会社ザ・クラブ・シェイクスピア・サッポロは、原告Aに対して、610万2000円及びこれに対する平成13年2月23日から支払済みまで年6分の割合による金員を、
原告Bに対して、452万9000円及びこれに対する平成13年2月23日から支払済みまで年6分の割合による金員を、
原告Cに対して、457万9000円及びこれに対する平成13年2月23日から支払済みまで年6分の割合による金員を、
支払え。
2原告らの被告株式会社ザ・クラブ・シェイクスピア・サッポロに対するその余の請求をいずれも棄却する。
3原告らの被告株式会社ケー・ケーに対する請求をいずれも棄却する。
4訴訟費用は、原告らと被告株式会社ザ・クラブ・シェイクスピア・サッポロの間で生じたものは同被告の負担とし、原告らと被告株式会社ケー・ケーとの間で生じたものは原告らの負担とする。
5この判決1項は仮に執行することができる。
事実及び理由
第1請求
被告らは、連帯して、原告Aに対し640万円及びこれに対する平成13年2月23日から支払済みまで年6分の割合による金員を、原告B及び原告Cに対しそれぞれ480万円及びこれに対する平成13年2月23日から支払済みまで年6分の割合による金員を、支払え。第2事案の概要
本件は、ゴルフクラブ入会契約を締結し保証金を預託した原告ら(ただし、原告Aはゴルフクラブ入会契約を締結した会員の相続人)が、据置期間が経過したとして、その返還を求めるものである(遅延損害金の始期は訴状送達の日の翌日である。)。1争いのない事実等
(1) D、原告B、原告Cは、被告株式会社ザ・クラブ・シェイクスピア・サッポロ(以下「被告シェイクスピア」という。)又は同被告及び被告株式会社ケー・ケー(以下「被告ケー・ケー」という。)(同被告も契約当事者かどうかは、争いがある。)との間で、ぞれぞれ、ゴルフクラブであるクラブ・シェイクスピア・サッポロゴルフコース(旧名称はノースポイントゴルフ倶楽部。
以下「クラブ・シェイクスピア」という。)の正会員となることを内容とするゴルフクラブ入会契約を締結し、保証金として、Dは640万円を、原告B、原告Cはそれぞれ480万円を、預託した。
(2) クラブ・シェイクスピアの会則には、「(7条2項第1文、第2文)保証金は、当倶楽部が、正式開場した後、満10年間据置き、その後退会の際、請求により会社取締役会又は本倶楽部理事会の承認を得て返還する。
但し天災地変その他、不可抗力の事由が発生した場合は、会社取締役会又は本倶楽部理事会の決議により据置期間を延長する事ができる。」との規定があった。
(3) クラブ・シェイクスピアのゴルフ場(以下「シェイクスピアゴルフ場」という。)は、平成3年6月20日に正式開場した。
(4) クラブ・シェイクスピアの理事会は、平成11年10月4日、預託金の据置期間を延長することができる場合に「保証金の返済を承認することにより倶楽部運営が経済上困難となって、全会員に対する平等な取扱が不可能となり、会員のプレー権が保護されないおそれのある場合」を加え、据置期間を「保証金は、平成23年6月20日まで据置き、…」と改める等の会則改正を決議した。
平成12年12月15日、クラブ・シェイクスピアの会員総会は、理事会による会則改正決議を承認した。
原告らはこの承認決議に賛成しなかった。
(5) Dは平成12年11月18日に死亡し、妻である原告Aが本件の預託金返還請求権を相続した。
2争点
(1) 被告ケー・ケーはゴルフクラブ入会契約の当事者か
(原告らの主張)
被告ケー・ケーもゴルフクラブ入会契約の当事者である。
このことは、保証金預り証に小林企業株式会社(被告ケー・ケーの旧商号)の記名押印があること等から明白である。
仮に被告ケー・ケーはゴルフ場を所有し、被告シェイクスピアがゴルフ場の経営を行っているとしても、被告ケー・ケーも経営をしているような外観を作り出した以上、責任を負うべきである。
(被告らの主張)
ゴルフクラブ入会契約は、原告らと被告シェイクスピアの間で締結されただけである。
シェイクスピアゴルフ場を経営しているのは被告シェイクスピアであり、被告ケー・ケーは、ゴルフ場の土地、クラブハウスを所有しているにすぎない。
(2) 原告らとの間で据置期間が延長されたことになるのか
(被告らの主張)
理事会による据置期間延長の会則改正決議は有効である。
その理由は、次のとおりである。
1改正は、会員側の提案によるものである。
2改正は、預託金を返還することによりゴルフ場の運営ができなくなる場合に関する会員間の利害調整を目的としたものである。
3改正手続は会則の定めに従い、預託金の据置期間を延長することができる場合の規定を改正し、この規定に基づき据置期間を延長した。
4会員の過半数が延長決議の取消しを請求した場合には据置期間延長決議は取り消されて無効となる旨の規定を会則に設けた。
5会員が過半数の株式を有する会社を発足させ、同社がゴルフ場を運営することとし、運営委員会を設けて運営を監視することにした。
6代償措置として、会員権の分割を行った。
仮に理事会決議が無効であるとしても、会員総会決議により理事会決議は会員の承認を得て有効となった。
総会では会員総数1311名のうち946名が承認することに賛成した。
(原告らの主張)
会則に定める据置期間を延長することは、会員の契約上の権利を変更することにほかならないから、会員の個別的な承諾を得なければ、据置期間の延長を会員に主張することはできない。
被告らが主張するような事実があったとしても、延長決議が原告らに対して効力を有することにならない。
据置期間延長は被告ら側が準備したものであるし、改正は、被告らの経営責任を棚上げし、預託金返還請求権を行使させないためのものである。
10年延長しても、預託金が返還される保障はない。
(3) 原告Aは会員資格承継手続をすることが必要か
(被告らの主張)
会員資格は理事会の承認を得て会社取締役会において許可した場合に限り相続することができる旨が会則に定められている。
原告Aは、理事会の承認、名義変更手続を完了していないので、クラブ・シェイクスピアの会員ではなく、被告らに対して、預託金の返還請求を求めることはできない。
(原告Aの主張)
原告Aは、据置期間が経過した預託金の返還を求めているのであるから、理事会の承認を得て名義変更手続をしなければ返還請求をすることができないとする合理的理由はない。
(4) 年会費等との相殺
(被告らの主張)
予備的に、次の債権と預託金返還債務とを対当額において相殺する(被告らは、平成13年8月27日の弁論準備手続期日において相殺の意思表示をした。)。
1倶楽部振興金(保証金から3パーセントを控除する権利)
原告A19万2000円
原告B、原告C各14万4000円
2未払の年会費
原告A平成10年分5万0000円
平成11年分3万5000円
平成12年分2万1000円
(合計10万6000円)
原告B平成10年分5万0000円
平成11年分3万5000円
平成12年分2万1000円
平成13年分2万1000円
(合計12万7000円)
原告C平成11年分3万5000円
平成12年分2万1000円
平成13年分2万1000円
(合計7万7000円)
(5) その他
預託金の本来の償還時期について、D、原告B、原告Cに対して発行された保証金預り証に「本証書は発行の日より10カ年据置、無利息です。
その後御請求により御返金致します。」と記載されている(争いがない。)ことから、原告らは、この記載どおり、預り証発行の日から10年経過した日と主張し、これに対して、被告らは、会則のとおり、ゴルフ場の正式開場から10年経過した日(平成13年6月20日)と主張する。
しかし、いずれにしても、本来の償還時期は到来しているのであるから、争点とならない。
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第3争点に対する判断
1争点(1)(ゴルフクラブ入会契約の当事者)について(1) 証拠によれば、次の事実が認められる。
ア被告らは、小林企業グループに所属する会社である。
被告ケー・ケーはグループの統括企業であり、日交グループ(タクシー業等)、開発グループ(不動産業等)、SEグループ(コンピュータ関連業等)から構成される36社を傘下に持っている。
被告シェイクスピアは開発グループに属する。(甲15、乙31、61、被告ら代表者尋問)
イ被告ケー・ケーは、シェイクスピアゴルフ場の土地を所有し、ゴルフ場を開発・建設した。
クラブハウスも所有している。
同被告は、これら土地、建物を被告シェイクスピアに賃貸している。
(乙32、56)ウ昭和63年に配付されたクラブ・シェイクスピアの会員募集パンフレットには、ゴルフ場の事業主体は小林企業株式会社(被告ケー・ケーの旧商号)、ゴルフ場経営は株式会社北海道クラシック・リゾート(被告シェイクスピアの旧商号)と記載され、「事業理念とコンセプト」は株式会社北海道クラシック・リゾートの名で記載されていた。
(甲15、乙31)
昭和63年から、被告シェイクスピアは、クラブ・シェイクスピアの会報を発行していた。(乙57の1・2)
エ昭和63年に作成されたクラブ・シェイクスピアの会則には「(2条)本倶楽部は小林企業株式会社並びに株式会社北海道クラシック・リゾート(以下会社という)が所有し、且つ経営するゴルフ場及びその付属施設を利用して、ゴルフの普及発展と会員相互の親睦、健康の増進を図り、明朗健全な社交機関たることを目的とする。」、「(7条1項)入会者は会社所定の入会金を会社へ納め、保証金を会社に預託する事を要する。」と規定されていた。(乙1の2、5の2、9の2)
その後、会則2条は「本倶楽部は株式会社北海道クラシック・リゾート(以下会社という)並びに小林企業株式会社が所有し、且つ経営する…」に改められた。(乙28)
オクラブ・シェイクスピアの入会者は、被告シェイクスピアが交付した保証金納付の案内状に従い、保証金を同被告の口座に送金した。
送金すると、被告シェイクスピア名義の領収証や入会の礼状が送られてきた。
(乙29、30、46から48まで、原告B尋問)
カもっとも、保証金預り証には被告ら連名の記名押印があり(甲2、3、8)、会員に対して昭和63年に送付された入会許諾書や仮会員証も被告らの連名であり(甲16、17の1から3まで)、同年に発行された縁故入会の案内状は被告ケー・ケーの作成名義であった(甲2
2)。
会員募集のパンフレットには、株式会社小林企業代表取締役の挨拶文が載っていた(甲15、乙31)。
キ平成3年にゴルフ場が正式開場した際には、被告シェイクスピアから同被告名義の会員証が送られてきた。
会員は年会費を被告シェイクスピアの口座に送金して納入していた。(乙52の1・2)
ク平成11年及び12年に、会員に対して、預託金の返還に関する説明会の案内状、理事会決議の結果報告書等が送付された。
これらの書面は、被告らが連名で記載されていた。
(甲19から21まで、乙18)(2) 以上を前提に判断する。
(1)アからウまでの事実に加え、被告両名がゴルフ場を共同経営する形態を採る合理性、必要性がないことを併せると、被告ケー・ケーはシェイクスピアゴルフ場の所有者であって、被告シェイクスピアだけゴルフ場の経営を行っていたと認められる。
したがって、被告らは、ゴルフクラブ入会契約は会員と被告シェイクスピアの間で締結され、被告ケー・ケーはグループの統括企業として、ゴルフ場の建設等を行い、事業を統括しているという認識であったと認められる。
このことからすれば、被告ら側が当初作成したクラブ・シェイクスピアの会則2条の「会社」は、文言のとおり、かつ、改正後と同様に、株式会社北海道クラシック・リゾート(被告シェイクスピア)だけを指すものであり、会則7条1項により、保証金は被告シェイクスピアに預託することとされていたというべきである。
そして、現に預託金の受入れ等は被告シェイクスピアが行っていたのであり、ゴルフ場の経営を被告シェイクスピアが行うことはパンフレットや預託金納付の案内状等によりクラブ・シェイクスピアへ入会申込みをする者に示されていたのであるから、被告シェイクスピアがクラブ・シェイクスピアへの入会契約の当事者として行動し、書面にもそのように表示されていたと認めることができる。
したがって、クラブ・シェイクスピアの入会契約は、被告シェイクスピアだけとの間で締結されたものと認めるべきである。
(1)カのとおり、保証金預り証や仮会員証に被告ケー・ケーの記名押印があった等、関係書面の一部に被告ケー・ケーも契約当事者であるかのような記載があるにしても、預託金を被告ケー・ケーが受け取っていたり、契約書や申込書に被告ケー・ケーの記名や記載があったりしたのではないから、前記各書面の記載だけでは、被告ケー・ケーもがゴルフクラブ入会契約の当事者であったと認めることはできない。
また、(1)クのとおり、預託金問題の説明会案内状等に被告らの連名の記載があるけれども、被告ケー・ケーは統括企業として記載をしたとも考えられるから、このような記載があることだけでは、被告ケー・ケーもゴルフクラブ入会契約の当事者であると認めることはできない。
(3) 原告らは、被告ケー・ケーがゴルフ場の経営をしているような外観を作り出した以上責任を負うべきであると主張する。
確かに、前記(1)カのとおり、被告ケー・ケーもゴルフクラブ入会契約の当事者であるかのような書面が作成され、会員に交付されている。
しかし、証拠(原告B尋問、被告ら代表者尋問)及び弁論の全趣旨によれば、D、原告B、原告Cは、小林企業グループがシェイクスピアゴルフ場の開発・経営事業を進めようとしていることを認識し、小林企業グループが開発・経営するゴルフ場であることから信頼ができると考えて、クラブ・シェイクスピアへの入会契約を締結したものであるが、契約の相手方が具体的に何という会社であるのかという点には関心がなかったことが認められる。
D、原告B、原告Cは、クラブ・シェイクスピアへの入会契約の相手方が小林企業グループ内の企業であると考えていたが、具体的な当事者が被告ケー・ケーであると認識し、それが動機となって契約を締結したものとは認められない。
すなわち、被告ケー・ケーが作り出した外観を信頼して契約を締結したものと認めることはできない。
よって、被告ケー・ケーが外観を作り出したものとして、契約当事者と同様の責任を負うべきであるとはいえない。
2争点(2)(預託金の据置期間延長)について
(1) 証拠(甲20、乙21の3、61、被告ら代表者尋問)及び弁論の全趣旨によれば、クラブ・シェイクスピア理事会における預託金の据置期間延長の決議は、会員募集時には予測されなかった経済情勢の変化、会員権価格の下落により、現実に預託金の返還請求が予想される事態となり、被告シェイクスピアには償還資金が不足していることから、クラブの運営の維持、会員のプレー権維持、会員の平等取扱い等のために行われたことが認められる。
(2) ゴルフクラブの入会契約は、会員とゴルフ場等の経営者との間の2当事者間の個別の契約であり、ゴルフクラブの会則はゴルフクラブ入会契約の権利義務を構成するものである。
したがって、預託金の据置期間を延長するというような会員の基本的な権利義務を変更する会則改正は、契約当事者である会員の個別的な承諾がなければ、特別な事情がない限り、その会員に対しては効力を有しないというべきである。
ただ、ゴルフクラブ入会契約は、もともとゴルフクラブとその会員という団体・集団が存在することを前提とし、契約内容は全会員に共通な会則に従っている。
入会契約は、ゴルフクラブやその会員の利益をも考慮した内容になっている面があり、契約内容が集団的に決定される場合があることを完全に否定することはできない。
クラブ運営の維持、会員のプレー権維持、会員の平等取扱い等を目的とする預託金据置期間の延長決議は、1契約締結時において、会則の規定から、このような目的で据置期間が延長される可能性があることが予想され、2据置期間を延長することが会社維持のために、真にやむを得ない措置であり、他に取りうる手段がなく、預託金の返還に応じると会社の倒産が必至であり、3延長された据置期間経過後には預託金の返還が合理的に期待可能であること等の事情があるときは、会員の個別的な承諾がなくとも、個々の会員との間で有効となる場合があるというべきである。
(3) そこで、クラブ・シェイクスピアの据置期間延長決議について、検討する。
クラブ・シェイクスピアの会則には、D、原告B、原告Cがゴルフクラブ入会契約を締結した当時には、天災地変その他不可抗力の事由が発生した場合に延長ができることが規定されていた。
しかし、この「天災地変その他不可抗力」の中に、経済情勢の変化、会員権価格の下落により現実の償還が不可能になり、償還に応じると会員のプレー権確保や会員の平等取扱いができなくなる場合もが含まれていると解釈することはできない。
このことは、会則の文言上からも、クラブ・シェイクスピア自体が会則を改正して延長することができる事由としてクラブ運営の維持等を加えたことからも明らかである。
他に、預託金の据置期間を延長することができる事由を定めた規定はない。
したがって、クラブ運営の維持、会員の平等取扱い、会員のプレー権維持というような事由によって据置期間が延長される可能性を予想することは、契約締結の時点においては、できなかったと認められる。
そうすると、その余の点について検討するまでもなく、クラブ・シェイクスピア理事会の預託金据置期間延長の決議は、原告らに対して効力を有する余地がないというべきである。
なお、クラブ・シェイクスピア理事会は、預託金の据置期間を延長することができる場合の規定を改正して「クラブ運営の維持」等の場合にも延長ができることとするとともに、この規定に基づき据置期間を延長したものである。
しかし、Dや原告B、原告Cがゴルフクラブ入会契約を締結したときには、このような規定はなかったし、会則の改正によりこのような規定が加わることが予想されたとも認められない。
したがって、据置期間を延長することができる場合の規定も併せて改正した事実があっても、据置期間の延長決議が有効になるということはできない。
(4) クラブ・シェイクスピアの会員総会において、理事会における据置期間延長決議を承認した事実があるけれども、原告らが承認決議に賛成していないのであるから、理事会決議の場合の前記(3)と同様の理由により、決議の効力は原告らに及ばない。
(5) 以上の次第で、原告らの預託金の据置期間は満了し、償還請求をすることができることが認められる。
3争点(3)(会員資格承継手続)について
証拠(乙23の3、28)によれば、クラブ・シェイクスピアの会則には「会員資格は、理事会の承認を得て会社取締役会において許可した場合に限り、相続することができる。」旨規定されていることが認められる。
しかし、原告Aは、会員であったDの死亡により同人の相続人となった者であるが、据置期間が経過した預託金の返還を求めているものであって、Dの会員資格を承継して会員となろうとするのではない。
このような場合に、一旦会員資格承継手続を経たうえで退会手続を行わなければ預託金の返還を求められないこととする合理性、必要性はない。
したがって、原告Aは、会員資格承継手続を経ることなく、預託金の返還を請求することができるというべきである。
4争点(4)(年会費等との相殺)について
(1) 証拠(乙28)によれば、クラブ・シェイクスピアの会則に「満10年の据置期間経過時に入会者は倶楽部振興金として保証金の3%相当額を負担するものとする。
据置期間満了後の返還要請のあった保証金より控除するものとする。」旨規定されていることが認められる。
被告らの倶楽部振興金の主張に対して、原告らは、何らの反論をしない。
よって、被告シェイクスピアは、倶楽部振興金として、
原告Aに対し、19万2000円
原告B、原告Cに対し、各14万4000円
の債権を有することが認められる。
(2) 被告らの未払年会費の主張に対して、原告らは何ら主張、立証をしない。
したがって、被告シェイクスピアは原告らに対して、次のとおり、年会費請求債権を有することが認められる。
原告Aに対し10万6000円
原告Bに対し12万7000円
原告Cに対し7万7000円
(3) そうすると、被告シェイクスピアの相殺の主張は理由があるから、相殺後の原告らの被告シェイクスピアに対する預託金返還請求権の金額は次のとおりになる。
なお、倶楽部振興金は会則により預託金から控除することとされていること、年会費についても、被告らは預託金から控除することを求める趣旨であると解されることから、預託金元本と相殺することとする。
原告A610万2000円
原告B452万9000円
原告C457万9000円
5結論
よって、原告らの請求は、上記金額及び遅延損害金の支払を求める限度において理由がある。
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